構造が長いとき、なぜ“柔らかさ”が必要になるのか
身体を構造として見るとき、
「硬い部分」と「動く部分」をどう組み合わせているかは、とても重要です。
とくに、上下で固定された硬い構造のあいだに距離がある場合、
その内部をどのような性質で支えているかによって、
全体の安定性や動きやすさは大きく変わります。
ここでは、構造が長い場合になぜ「柔らかさ」が必要になるのかを、
建築的な視点から整理してみます。
硬い柱(骨)が上下で固定されていて、
そのあいだの距離が長い場合を考えます。
この空間を、ずっと硬く、動かない素材で埋めてしまうと、
構造は重くなり、
動きが止まり、
力が逃げ場を失います。
すると、
少しの揺れや圧でも力が一点に集中し、
柱はかえって折れやすくなります。
一方で、
構造をいくつかの層に分け、
その間に柔軟に動ける素材を入れると、
動きの逃げ場が生まれます。
上下・左右の可動域が確保され、
力が分散されるため、
柱に負担が集中しません。
その結果、
重くなりすぎず、
動きに耐え、
折れにくく、
長く安定した構造になります。
身体もまた、この構造の考え方から外れることはありません。
長さがある構造には、
力を受け止めるための硬さだけでなく、
力を逃がすための柔らかさが必要になる。
この視点を持つことで、
表面に見えている質感や印象を、
もう一段深いところから理解できるようになります。






